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2024年6月30日日曜日

6/13都教委定例会 根津公子の傍聴記

 6/13都教委定例会 根津公子の傍聴記

2件の報告は、都教委の「成果」を報告するがため?

今日の議題は、公開報告が①昨年度の中学校スピーキングテストの実施状況について。

 非公開議題は、懲戒処分についての報告と議案(議案になるのは重い処分が想定される 場合)でした。

①昨年度の中学校スピーキングテストの実施状況について

 スピーキングテストを議題にしたのは、2月15日、4月24日の定例会に続き今回が3回目でした。2月の報告は、平均スコアが65,2(22年度は60,5)%と良くなった、良くなったのは、中学校での取組が進んだことと子どもたちの意欲向上によるものだと。ただ、機器の不具合、イヤーマフ・イヤホンの装置関連、現場対応の誤りなどがあり60人の生徒に支障が生じた。その生徒に対し「説明・謝罪の上、希望者に対し、再度の受験機会を設定する」というものでした。4月24日の報告は、出題のねらい、出題形式、評価の観点とその達成度(良くなった)についてでした。…

  さて今日の報告は、昨年度実施の1,2年生用試験問題及び解答例を示したうえで、評価の観点と実際に生徒たちが得た評価(3段階評価)の結果でした。「目標とするレベルを超えている」「目標とするレベルにある」が1年生で86,2%、2年生で73,5%。生徒一人ひとりの結果を学校に送り、教員が指導改善に役立てるようにしたいとのことでした。

 これまでも度々お伝えしてきましたが、このスピーキングテストは、解答する隣の人の声が聞こえてしまうとか採点・加点方法について、当事者である中学生を含む大勢の人たちから中止を求める声があがり続けてきました。そうした中、教育委員から2月15日には「達成度が向上してよかった。現場の指導にフィードバックするようにしたい」と、今日は「大きなトラブルもなくよかった。授業改善や家庭学習に役立てていってほしい」(どちらも要旨)と発言がありました。教育委員が「成果」を強調する発言をすることで、中止を求める人たちを説得するつもりなのか、はたまた、成績が向上しているのに中止を求めるとはけしからんということなのかと疑念を持たざるを得ませんでした。

②児童・生徒を教職員等による性暴力から守るための第三者相談窓口実績について。

 2022年度から始めた相談窓口(電話・メールでの相談、全児童・生徒に配布した相談シートを使っての相談:相談シートは子どもが記入し糊付けすれば、都教委に郵送される)。23年度は相談シートに「傷つく言葉を言われた」等の項目を追加した結果、相談件数は1011件と前年度比4倍に増加したと言います。

相談の内訳は、

・「教職員による性暴力等が疑われる相談」が28件、うち、事実が認められたもの2件(2件とも懲戒免職にした)、事実が認められなかったもの16件(誤解を招く行動をしないよう注意喚起)、調査を継続しているもの5件ほか。

・「教職員の指導に関する相談」は580件、うち、事実が認められたもの167件、事実が認められなかったもの143件、(加害者や相談者が特定できない等)事実確認が困難だったもの270件。

・「児童・生徒同士のトラブルが疑われる相談」が255件で、うち、トラブルが認められたもの137件…と続きます。

★根津コメント

 相談窓口が子どもたちに周知されたことで相談件数が4倍になったのは確かでしょう。しかし、都教委がそれを「実績」として誇ることには違和感があります。指導に問題があるとして寄せられた相談の多さを深刻に受け止めるべきです。

 なぜ、私がそう言うのか――。指示命令で教員を管理支配する都の教育行政。それによって働き辛い学校職場となり、病休者(とりわけ精神疾患)が多くなっている、さらには、刑法に抵触する犯罪行為が多発している(注)と私は感じてきました。教員が意欲を持って働くことのできる職場環境にするには、都教委が管理支配を止め、かつてのように学校現場に任せること、教育への介入を止めることです。

(注)都教委定例会の議題に教職員の懲戒処分案件・報告がないことはまずありません。都教委HPを見ると、直近の5月の懲戒処分は7件、最も重い案件は「駅構内のエスカレーターにおいて、スマートフォンを使用して、前方にいた女性のスカート内の下着等を動画撮影するなどしたという行為で懲戒免職。高校主幹教諭(副校長のすぐ下の中間管理職)、45歳」。

2024年6月29日土曜日

7/4 東京「君が代」裁判第五次訴訟・証人尋問1回目

 7/4 東京「君が代」裁判第五次訴訟

★東京「君が代」裁判第五次訴訟・証人尋問1回目

(東京地裁民事36部。卒入学式及び再処分取消請求事件。原告15名)

五次訴訟は地裁提訴から3年4ヶ月。後半戦の最大の山場・証人尋問が行われます。

大法廷を埋め尽くすため、多くの傍聴をお願いします。


日時 7月4日(木)

   9時30分 傍聴希望者集合

   10時 開廷→終日(午前、午後)証人尋問

   (昼食、入れ替えあり)

場所 東京地裁103号(大法廷 定員98名)


内容  (午前10時〜)

    岡田正則(早稲田大学大学院教授・行政法)

     *菅首相(当時)により学術会議会員の任命を拒                    否された6人の学者の一人。

    原告本人尋問(1名)

   (午後13時〜予定)

    原告本人尋問(2名)


 ★東京「君が代」裁判第五次訴訟・証人尋問2回目

(東京地裁民事36部。卒入学式及び再処分取消請求事件。原告15名)

日時 7月18日(木)

    9時30分 傍聴希望者集合

    10時 開廷→終日証人尋問

    (昼食、入れ替えあり)

場所 東京地裁103号(大法廷 定員98名)

内容 (午前10時〜)原告本人尋問(3名)

   (午後13時〜予定)原告本人尋問(3名)


*大法廷を埋め尽くすため、多くの傍聴をお願いします。

*学校に自由と人権を!—粘り強く闘われている「日の丸・君が代」強制反対の裁判。被告東京都を相手に処分撤回を求め闘い続けて21年です。

2024年6月7日金曜日

5/23 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

 5/23  都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

★新自由主義教育・格差拡大の教育にまっしぐら

 今日の公開議題は、議案が①2025年度都立立川国際中等教育学校付属小学校の1年生の募集人員等について、報告が②得意な分野(理数・芸術)の才能を伸ばす特別プログラムについて ③2027年度全国高校総合体育大会東京都準備会の設置について。

 議題の①②を見ればわかるように都教委は新自由主義教育・格差拡大の教育にまっしぐら。4月24日に行なわれた定例会傍聴報告では都立高校生の国際交流及びスピーキングテストの報告を聞いていて、「『グローバル人材育成』には教育予算をふんだんに使う」と私は思いましたが、ほぼ毎回そうした議題です。

「東京都教育ビジョン」には、「誰一人取り残さないきめ細やかな教育の充実」を掲げますが、ことばだけ。実態は、毎年存続を求める声が上がり続けても都教委は夜間定時制廃校の方針を変えないことに象徴されます。都教委だけでなく教育委員もこの矛盾には気づかないのか、それとも、学力「優秀」で社会的地位も安定している教育委員には、「自己責任」としか映らないのかと疑ってしまいます。


 非公開議題では懲戒処分の議案(報告ではなく議案になるのは重い処分)が2件ありました。今朝の新聞報道では、高校の主幹教諭(45歳)が「駅構内のエスカレーターにおいてスマートホンを使って女性のスカート内の下着等を動画撮影した」ことで懲戒免職になったということです。こうした犯罪が毎月のようにあるのは、都教委が教員を支配管理する教育行政にあるのは間違いないと私は思います。これについても教育委員は毎年「服務事故防止月間」を設けても犯罪が減らないのはなぜかを考えるべきです。

①2025年度都立立川国際中等教育学校付属小学校の1年生の募集人員等について

 来年度の募集人員は、23年、24年度と同じに2クラス70名(うち、海外帰国・在京外国人児童が12名)でいいかという議案で、了承されました。

 応募人数(児童)は男女ともほぼ24倍とのことです。それについて都教委は、「『国際』なので英語の授業時間が通常の学校の4倍で、その成果も出ているからでしょう」と。「生徒も教員も生き生きしている」と付け加えました。

②得意な分野(理数・芸術)の才能を伸ばす特別プログラムについて

 目的は、「理数・芸術分野に興味・関心の高い生徒を対象として、視野を広げたり興味のあることを深めたりする高度な教育プログラムを構築し、生徒一人ひとりの得意分野の才能を伸長し、国内外で活躍するか学者・研究者・芸術家の育成を目指す」と言います。

 理数分野は今年が3年目、芸術分野は2年で、1年生・2年生とも各20名を募集。生徒は2年間プログラムに参加するとのこと。

 プログラムの内容は、著名人による講演を2回、見学(理数分野は研究機関等、芸術分野は演奏会鑑賞、美術館等)を3回受けた後、講座(理数分野は10講座、芸術分野は8講座)の中から希望する講座を選択し大学教授等による指導を受けるということです。昨年度参加した生徒からは「学校では絶対できないような経験ができた」等々、当然出てくるだろう感想でした。

 うんざりした気持ちで私は会場を後にしました。

2024年6月6日木曜日

7/4、7/18 東京「君が代」裁判第五次訴訟・証人尋問

 7/4、7/18 東京「君が代」裁判第五次訴訟・証人尋問

【五次訴訟後半戦最大の山場~証人尋問~大法廷を傍聴で埋めよう!】

学校に自由と人権を!―粘り強く闘われている「日の丸・君が代」強制反対の裁判。2021年3月地裁提訴からほぼ3年4ヶ月。いよいよ後半戦の最大の山場・証人尋問が行われます。大法廷を埋め尽くすため、多くの傍聴をお願いします。 

 ★東京「君が代」裁判第五次訴訟・証人尋問1回目(東京地裁民事36部。卒入学式及び再処分取消請求事件。原告15名)

7月4日(木)

9時30分 傍聴希望者集合

10時 開廷→終日(午前、午後)証人尋問(昼食、入れ替えあり)

東京地裁103号(大法廷 定員98名)

内容:(午前)岡田正則(早稲田大学大学院教授・行政法)*菅首相(当時)により学術会議会員の任命を拒否された6人の学者の一人。

原告本人尋問(1名)

(午後)原告本人尋問(2名) 

 

★東京「君が代」裁判第五次訴訟・証人尋問2回目(東京地裁民事36部。卒入学式及び再処分取消請求事件。原告15名)

7月18日(木)

9時30分 傍聴希望者集合

10時 開廷→終日証人尋問(昼食、入れ替えあり)

東京地裁103号(大法廷 定員98名)

内容:原告本人尋問(午前3名・午後3名) 

 

*大法廷を埋め尽くすため、多くの傍聴をお願いします