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2018年1月21日日曜日

1/11  都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

2018年1月11日に行われた都教委定例会の、根津さんの傍聴記です。














■都教委の内容 
表彰されるのは都教委に認められた「善行」のみ

 公開議題となったのは、報告「都教委の児童・生徒等表彰」の1件のみ。要した時間は15分。非公開議題では、懲戒処分の議案(停職以上の案件)が3件、懲戒処分の報告(戒告・減給の案件)も何件かは明記されていないが、議題となっていた。
公開議題は次回定例会に先送りしても良さそうな内容なのに、この日、定例会を開いたのは、次々に生じる懲戒処分の議題を先送りできないからなのかと思わされた。遠藤委員、宮崎委員は欠席。

▼「都教委の児童・生徒等表彰」について
「善行や優れた活動を行った」幼児・児童・生徒を表彰するもので、都教委が1984年から始めた。これが始まった当初は、これに協力しないというささやかな抵抗を私もしてきたが、表彰は良いこととの意識及び部活動の表彰を希望する顧問教員の熱意が勝って、表彰に対する疑問の声は学校職場から消されていった。
今年度の表彰件数は、幼稚園2件、小学校67件、中学校64件、高校65件、中等教育学校11件、特別支援学校9件の計218件。2月10日に都庁で表彰式が開催されるとのこと。

表彰基準は次の5点。
1.地道な活動を継続的に行い、他の児童・生徒の範となる者。
2.当該児童・生徒等が行なった活動が契機となり、その効果が波及し、他の児童・生徒  等の具体的な行動や取組に良い影響を与えた者。
3.環境美化活動や福祉活動、伝統・文化の継承活動、奉仕活動、子供会等、地域における活動を継続的に実践した者。
4.スポーツ・文化活動において著しい成果を上げた者。
5.人命救助またはこれに類する行為を行った者。

 お上から表彰されることを有難がる風潮が問題だと私は思うのだが、それはおいても、表彰基準「3」は都教委の意図を明白にあらわしている。「3」の事例として挙げられていたのは、「自主的・継続的に公共施設や道路のゴミ拾いを行い、地域の環境美化に貢献」「地域における防災訓練に継続的に参加するとともに、地域の防災活動の推進に貢献」「和太鼓のボランティア演奏を通して周辺地域との交流を深め、地域の活動に貢献」。
どれも、都教委が認めた「善行」であって、戦争しない・させないための活動をしている生徒たちがいても、その活動は「3」には該当しないのだ。
お上から表彰されることを有難がるのではなく、学校内や学年・学級、仲間で認め合う関係が作られていくといいなと思う。

▼教員の懲戒処分の多さに関して(今日の議題とは離れるが、追記)
「君が代」不起立で停職6月処分を3回もされた私にとっては、一般的な犯罪に関して都教委がどの程度の処分をするかをいつも注視してきた。東京都教育委員会HP「教職員の服務」に掲示される「教職員の服務事故」報告の昨年12月27日は8件、次のような案件だ。
①複数の女性のスカートの中を盗撮した主任教諭・懲戒免職
②500円程度の弁当を窃盗した教員・停職6月
③2年間に亘り、保護者から徴収したお金で購入した副教材テストをほぼ使わず、1枚も返却せずに細断した教員・減給3月
④上記③の教員に徹底した指導を行わず、教育委員会及び次期校長に報告しなかった校長・減給1月
⑤講師の実際の勤務日と異なる書類を作成し、教育委員会から勤務実績と異なる報酬費が支払われる事態を招くなど(3件)のことをした副校長・減給1月
⑥届け出た通勤方法ではなく、自転車などで通勤し、通勤手当182,466円を不正に受給した主幹教諭・減給1月
⑦生徒の指導要録等を紛失し、報告しなかった教員・戒告
⑧「お前みたいなゴミがいると死人が出るんだよ、お前が死ね」と言い、右手に持った週案簿の表紙部分で生徒の左頬をたたいた教員・戒告


――教員の処分件数の多さは、学校が子どもたちにとって安心できる場所ではなくなっているということでもあるのでは。