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2017年11月2日木曜日

10/24 都教委へ提出した要請書

 東京都教育委員会が進めているオリンピック・パラリンピック教育の問題についての疑問と抗議と要請 
                                   2017年10月24日         渥美

小学校、中学校、高等学校向けに東京都教育庁指導部指導企画課が編集・発行して「オリンピック・パラリンピック学習読本」を作ったことが報道されたので中身を確認しようと思いました。

まずは東京都WEBや東京都教育委員会WEBでダウンロード出来るかを考えました。オリンピック・パラリンピック学習読本を都内公立小中学生や私立、国立の児童、生徒にも配布したという報道文書は出てきますが、肝心のオリンピック・パラリンピック学習読本をダウンロードできるようにはなっていません。都の資料としては異例です。

次に第1本庁舎3階の都民情報ルームの有償刊行物コーナーでの購入を試みました。
 副読本の「江戸から東京へ」はあるのになぜかおいてません。なぜでしょう。

同じ場所にある資料閲覧コーナーにいって探しました。ありません。受付で『オリンピック・パラリンピック学習読本』をみたいんですけど、と言ったら「窓口で見て下さい」と言われました。高校生版は約120ページあるものを窓口でパラパラッとめくってみて記載の問題点を確認しろとでも言うのでしょうか。私以外に都民情報ルームに来ないわけないでしょう。あまりにも非現実的です。

仕方がないので東京都教育庁指導部指導企画課に電話して『オリンピック・パラリンピック学習読本』を入手したいんですけど、と聞いたら一言「情報公開請求をして下さい」と言いました。
 カラー刷りで小学校、中学校、高等学校に配布したものをなんで情報公開しないと行けないんですか。お金いくらかかると思っているんですか。誰でも身近に小学生、中学生、高校生がいるとでも思っているんですか。東京都教育委員会は。
そういう態度のどこに教育的配慮があるんですか

都の税金で作られた副読本を都民や関心のある市民が確認出来るようにすることが情報公開が改革の一丁目一番地という小池都政下のやるべき事ではないんですか。おかしいでしょう。市民におおっぴらに公開できないような副読本に税金を投入して作成した。こういうやり方が税金の使い方として正しいと胸をはって言えますか。

⑥この副読本の作られ方自体もおかしな点があります。
2014年10月24日の第1回から2015年11月17日まで第7回まで学習読本編集委員会を作って議論がされていることが情報公開で分かりました。
大部分は公開されましたが発言者の氏名は黒塗りで隠されています。
その理由として東京都教育委員会は「当該情報を公にすることにより、特定の委員の発言内容が明らかになり、外部からの干渉、圧力等を受けることが予想され、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため。また今後同様の事業を行う場合において、委員の選定に際して協力を得られなくなるなど、事業の円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため」と言っています。
 学習読本編集委員会の議論が反映されて学習読本が作られる。その学習読本は税金で作られる。それならば委員がどのように発言して学習読本が作られたのか。
 一般人が確認出来るように明らかにするのが当然でしょう。
 名前が明らかになりどんな発言をしたかを公開したから協力しない。そういうことをいう委員がいたとして、そういう人に委員としての資格があるんですか。

 東京都教育委員会。おそれという抽象的な言葉でごまかさないで下さい。
 発言者を誰か明らかにせず、冊子自体を誰でも簡単に目にする方向にしない東京都教育委員会の姿勢は透明性に欠けています。

⑦最後にオリンピックの問題点を指摘します。
確かにオリンピックの理念はすばらしいものがあります。しかしながらオリンピックに問題点があることもまた事実です。先進国のロンドンでも反対運動がありました。社会主義国の北京でもオリンピックの反対運動がありました。南米ブラジルの反対運動はまだ記憶に新しいと思います。このように国家体制がどうであれ反対運動が招致したどの都市でもおきる。オリンピックだから湯水のように金を使う、環境を破壊するというオリンピックの構造上避けられないものでしょう。
東京都教育委員会が教育をつかさどるなら当然このような問題点にも目を向けるべきでしょう。新国立競技場の労働現場で自殺者が生まれました。これもオリンピック招致していなければおきなかったかもしれません。これもオリンピック教育できちんと取り上げるのですか。
そして、オリンピックが近づくにつれますます労働強化が強まる事態が予想できます。そういう危険も指摘するのがオリンピック・パラリンピック教育でしょう。

 必要な情報を出来るだけ隠す姿勢の東京都教育委員会に期待できるか分かりませ んが、一応私の主張を終わらせていただきます。ありがとうございました。