お知らせ

拡大表示の方法: キーボードの「Ctrl」キーを押しながら「+」キーを押します。
縮小表示の方法: キーボードの「Ctrl」キーを押しながら「-」キーを押します。

2017年3月10日金曜日

都立高校卒業式 チラシ撒きの報告

3月3日から都立高校の卒業式が始まりました。今年も都教委包囲ネットをはじめ、いくつかの団体が、卒業式当日に、正門前で「日の丸・君が代」強制と処分反対のチラシを撒きました。その様子を順次報告します。

<A高校>
 8時少し前から撒き始める。8時過ぎから若い教職員が構内に立つ。前は不起立しそうな人を警備係にして外に出したようだが、今はそういう感じではない。普通の日も毎朝、声掛け行動として、何人もの教職員がそのように立っているそうだ。教職員の受け取りが悪い。
女性の副校長ら3人が門に「日の丸」を立てに来た。副校長はチラシを受け取って、「通行の邪魔にならないように」と言うので、「はい、気を付けてやります」というと、それ以上なにも言わなかった。3人で「日の丸」を立てているところを写真に撮ったら、声掛け係の若い男性の教員が飛んできて、「何をするんだ、やめろ」と大声で2回くらい言う。こちらが「そんなことをいう学校はありませんよ」というと、副校長が「大きな声を出さないで」とその教員をたしなめ、こちらに対して「大きな声を出してすみません」と謝ったので、その教員は引っ込む。いったいどういう教員なのかと思う。
さらに男性の副校長が来て、「ビラ撒きは…」と言い始めたので、「先ほど女性の副校長から注意をいわれました」というと、「じゃあ、わかってますね。よろしくお願いします」と言う。
自転車通学者が多いので、受け渡しが難しい。保護者の受け取りはまあまあ。200枚撒く。
「声掛け係」と言うのは実は「見張り係」で生徒の髪型や色、服装をチェックする係。何人かの生徒が引っかかっていた。
例えば、一人の女生徒は髪が黒くなかったようで注意される。生徒は自分のカバンからスプレーを取り出す。先生はそれを髪にかけていた。女性の先生がやっいたがそばに男性の先生が2人ついて、あれこれ言っていた。それで、あとで、こちらが「男性の先生がそばであれこれいうのはどんな気持ちですか」と聞いたら「別に。規則をやらせているので」という答えだった。また別の一人は、軽く化粧をしていたらしく、目の周りや頬の化粧をふかされていた。
男子生徒の一人はチラシを受け取って、「僕、卒業するんです」と嬉しそうに言った。こちらも「おめでとうございます。よかったですね」というと「ありがとうございます」と答えた。そうだ、それでいいんだ。

<B高校>
2人で行いました。交通の便の悪い場所で、自転車やタクシーで来る生徒や保護者が多く、撒きづらかったですが、220~30枚くらい負けました。
この学校は以前にビラまきで、不法侵入で逮捕されたことがあり、警察の車が張り付いて見張っていました。とにかく、バスロータリーの当たりが学校の私有地で、知らなければ境界線を越えるのが自然な場所です。被処分者のaさんがチラシ撒きに挨拶してくれました。10時になりビラまきを終えて、こちらが車で帰るとき、ずっと尾行してきました。人権侵害です。
 補足です。
(1)学校自身の対応は、10時少し前になって「管理職です」という方が出てきて、「卒業式の邪魔になる?」みたいなことを言いかけたけれど、こちらが自己紹介して「話し会いましょう」というと「邪魔とは言っていません。式が始まりますので」と逃げるように去っていく。まるでやる気なく、ビラを進呈したが受け取る手はなぜか震えていました。
思い当たることは、その少し前に「五輪バッチ」をつけた二人組の車が私たちの近くに駐車してしばらく見ていて中へ入って行きました。それが教育委員会だとしたら、学校当局を脅かしたのは、教育委員会に違いないと推察するところです。校門に日の丸はなかったようだ。。
(2)公安はマスクをして、道路に近い敷地内(ビラ撒きの人の真後ろ)に車をとめていました。
 車で来た保護者が私に駐車スペースを質問されたので、教員につなぎました。どこに置いたらいいかの返事が来るまでその保護者と話をしていると、なんとマスク男が車から降りてきて、「公園駐車場はあっちだ」というではありませんか。「あんた誰?」には無言。一瞬、あれ?! 公安がこんなことをしたのは初めて。よほど学校と一体なのか。戻ってきた先生が「公園へ」と言うのをきいて、保護者は駐車場へ。
こちらは声をかけながら「おめでとう」のビラを配るので結構和気あいあいでした。

<C高校>
7時45分~10時まで撒きました。受け取りは良かったです。9割近くの人に撒けたと思います。学校側は、「敷地内でのビラまきはしないでくださいね」と言ってきただけで、それ以上の介入・妨害はありませんでした。
ビラまきの途中に、校舎から先生が出てきて、「このビラに賛同する人がいます。頑張ってください」「都教委のやり方には腹が立ちます」と伝えに来てくれました。
「戦時中は、こんなビラまきもできなかったんだな」と考えながら、一人ひとりにあいさつをしながらビラを渡しました。

<D高校>
正門には「日の丸」なし。看板には「卒業式」。「ボス的な教員」に「正面じゃないのですか」と聞くと、胸を張って「ウチは正門の真横にポールがあって、そこにほら、あげているから」と。ここはずっと門には掲揚していなかった模様。
通学指導中の警備の教員が「ここではビラは巻かないでください」と言う。「表現の権利だから、お役目ご苦労」と返すと、その後は何も言ってこない。「指導」の教員が門の内外に7人近くでっぱって「ネクタイをあげろ」「車に気をつけろ」など怒鳴り声。曰く「いつものこと」だそうだ。ボス的な教員が盛んに「交通の邪魔だ」などと言ってくる。
副校長が登場。門を入って10歩ほどの場所に大小のごみ箱を二つ並べて、副校長がそこに立って「ここへ捨てて」と一人一人に言い始めた。抗議するとその教員は「読んでからいらない人はここへ捨てるように指導しているだけだ」という。「10歩で読めるか」と抗議したら黙るが、その後も「生徒から苦情が来た」という。都教委のマニュアルに忠実なので「この頃副校長になり手が少ないってね」と声をかけると、顔色を変えて「どこで聞いたんだ、そんなことはない」と他の教員の前で必死の抗弁。「大丈夫。あなたはすぐに校長になれるよ」と言えば「なりたいんです。ありがとう」と応える。生徒の登校指導をしているボス的教員も「私も校長になりたい」。「大丈夫。あなたもすぐになれそうよ」。
私が「学校の気に入らないビラはゴミ箱へ、なんておかしい。そんなことを堂々と言える社会って恐ろしくないですか」と話しかけると、副校長はますますカッカして「遅刻しそうな生徒を引き止めるな」と。「これじゃ学校がダメになる」と私。「いい学校ですよ、ここは」と副校長。「学校はいいでしょう。悪いのはあなた」と私。「いや、私、これでも人気あるんだ」と胸を張る副校長。「『人気がある』のを嬉しがる教員て気持ちわる~。」と私。そしたら、さすがに周りの教員が笑い出した。
保護者の中に一人だけ「共産党ね」と受け取りを拒否した方あり。あとはほぼ全員受け取り。生徒は本当に色々。ミニパトが一回巡回。

<G高校>
8時から10時まで 227枚撒き平穏に終わりました。
校長が「生徒に撒かないでいただきたいのですが」と。私「私、『表現の自由』として撒いています。」のやりとり。
校長はもう一度言うので、「都教委から言われているのだと思いますが」と言うと、「そうなんです」とのこと。
一名の男性保護者が「G高校の人か。違うんだったらやめろ」と。警察関係と覚しき人は見ませんでした。   

<H高校>
 看板は「卒業式」。「日の丸」は3本柱。教職員が門の内側に何人か立っていた。副校長は「正門の真中で撒かないでください」「交通の邪魔にならないように」などと言う。この副校長は何回か出てきて、チェックしていた。3回目かに「交通の邪魔になっていると保護者が言うので」と言うので、こちらは「そんなことありませんよ。保護者が直接、撒いている私に言えばいいじゃありませんか。そう伝えてください」というと言うと、それ以上は言わず。
生徒は自転車通学。撒きづらいが、自転車を停めて、よく取ってくれた。さすがに、8時30分の登校時間の時は一斉に来て撒けなかった。保護者は「ご卒業おめでとうございます」の字を見て、「ありがとうございます」とよく取った。一人受け取ってから返しに来た。一人チラシに目をやって、くちゃくちゃにした。一人、「これI先生のでしょ」と言われた。I先生は「元1A」担任として卒業式に参加された。3年前に「担任」になったのに、「君が代」不起立問題が原因で、担任を外され、そのうえ、異動までさせられてしまった。本当にひどい。本来ならI先生は卒業生の担任だったのだ。
学校は「チラシをお入れください」の箱を置いたが、ふと気づくとその紙は裏返しになっていた。その抵抗はあまりにも小さいがすごい抵抗だ。
毎年この学校には警察が中にいたり、外で隠れてチラシ撒きを見張っていたが、今年は見当たらなかった。9時50分には保護者も来なくなったので終わりにした。