8月18日(月)、再雇用拒否」第3次訴訟第3回口頭弁論が開かれました。その報告が近藤さんから寄せられましたのでアップします。
◆求釈明要求に回答を拒否する都教委を徹底糾弾
―東京「再雇用拒否」第3次訴訟第3回口頭弁論報告
★8月18日、東京地裁で東京「再雇用拒否」第3次訴訟第3回口頭弁論(東京地裁民事19部。原告3名。2011年再雇用拒否の損害賠償請求。)が行われました。42名の傍聴定員に対して55名が詰めかけ、先着順のため法廷に入れなかった13名の人には申し訳なく思っています。
★しかし多くの人がこの問題に関心を持っていることを示すことは、原告らを励ますだけでなく、法廷での闘いとして裁判所に私たちの訴えに真摯に耳を傾けるよう迫るものです。今回法廷に入れなかった人もこれに懲りず、次回も傍聴に来て欲しいと思います。
★さて、昨日の弁論では、弁護団西山弁護士が、準備書面を短く要約し、争点として本件採用拒否が、①原告らの思想良心をする差別であること、②東京都の裁量権の逸脱濫用であること、と述べ、都教委のを厳しく指弾しました。
「君が代」斉唱時の不起立などで職務命令違反として処分されたことを唯一の理由とする再雇用などの70名を超える数の採用拒否が、退職後の収入の道を断ち経済的打撃を加えることにより、抵抗する教員を「排除・圧殺」することを狙ったものであることは明白です。民主主義社会ではあり得ない暴挙です。
★都側は、原告らの採用拒否に関する情報の開示、採用基準の公開を求める「求釈明申立」に対して、一切の回答を拒否しました。証拠に基づいてそれぞれの主張の正当性を争うべき裁判で、本件採用拒否に係わるこれらの回答を拒否するとは言語道断です。都教委は、回答すると採用拒否がいかに理不尽かが明らかになり、自らの主張に不利になることを認めていると言わざるを得ません。
★原告・弁護団は、都側の主張が「自己破産」していることを明らかにして、正々堂々と主張を展開していくでしょう。これをみんなで支えていきましょう。
次回法廷、11月13日(木)、15時開廷(14時30分集合!)、東京地裁527号法廷
◆粘り強く闘われる処分取消訴訟―東京「君が代」裁判
~最高裁判決からの前進を目指して
★「日の丸・君が代」を強制する都教委の10・23通達(2003年)によって延べ463人の教職員が処分され、被処分者の多くは11年に及ぶ裁判を闘っています。東京「君が代」裁判原告団は、三次訴訟(07~09年処分取消請求)原告50名、四次訴訟(10~13年処分取消請求)14名、再処分・都人事委員会審理請求人7名、14年卒入学式処分・都人事委員会審理請求人2名、再雇用拒否撤回第二次訴訟原告23名、再雇用拒否撤回第三次訴訟原告3名の計99名(延べ人数)で構成されています。
★2012年1月及び2013年9月の最高裁判決は、校長の職務命令について、不当にも、憲法の思想・良心の自由の「間接的制約」にあたるが、「違憲とは言えない」としたものの、東京都の「裁量権の逸脱・濫用」を認定して、減給・停職処分計32件・25名を取り消し、機械的な累積・加重処分に一定の歯止めをかけました。
ところが、都教委は、「違法」な処分を「謝罪」するどころか、昨年12月、二次訴訟の最高裁判決で減給処分を取り消された現職の都立高校教員7名に新たに戒告処分を発令(再処分を発令)するという前代未聞の暴挙を強行しました。
★また、今年の卒業式・入学式でも不起立等を理由とする処分を出し続け、あろうことか最高裁で違法とされた減給処分まで出しています。更に「再発防止研修」を質量共に強化して、被処分者に対する精神的・物理的圧迫による「イジメ」で抵抗を根絶やしにしようとしています。
私たちは、決して負けるわけにはいきません。一連の最高裁判決からの前進(違憲判断と戒告を含む全ての処分の取り消し)を勝ち取るため、粘り強く闘いを継続しています。
▼東京「君が代」裁判三次訴訟(東京地裁民事11部)は、7月18日(金)に結審。
来年の1月16日(金)判決。13時10分(傍聴整理券交付〆切 12時50分予定)、103号法廷(大法廷)
私たちの闘いは、解釈で憲法を壊し、「戦争する国」にするため、教育を国家支配の道具にしようとする安倍政権の教育政策を先取りする都教委に対する反撃の闘いでもあります。
以下の裁判の傍聴支援をお願いします!
▼東京「君が代」裁判第四次訴訟第2回口頭弁論
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
9月5日(金)
11時10分 傍聴希望者集合(裁判所前で案内あり)
11時40分 開廷
東京地裁527号(定員42名)
報告集会:弁護士会館508号ABC